米コーニングインコーポレイティッド(コーニング)は,英ウェーブオプティクスと,高性能拡張現実(AR)光学部品に関する長期供給契約を締結した(ニュースリリース)。
コーニングは,ARウェアラブルデバイスにおける重要な光学コンポーネントである導波路向けに,超平坦・高屈折率ガラスウエハーをウェーブオプティクスに提供する。ウェーブオプティクスは,精巧な製造プロセスを用いてガラスウエハー上に特殊なナノ構造を転写して導波路を形成する。両社の協働による映像の高品質化によりARウェアラブルデバイスの普及へはずみがつくものとみられる。
ウェーブオプティクスの導波路は,最高水準の光学性能と大量生産を念頭に設計されている。同社の導波路に関する特許技術により,AR体験のために大型の視野窓を創り出すことが可能になり,産業・企業・家庭向けに没入度の高いAR体験を提供できるようになるという。また,この契約の一環として,コーニングは材料科学に関する世界的な専門知識をウェーブオプティクスに提供し,同社の導波路製造の進化をサポートする。
コーニングは,ガラス科学,セラミックス科学,光学物性に関する専門知識と,強力な製造・エンジニアリング能力を武器に様々な定番製品を開発してきた。現在事業を展開している市場はオプティカルコミュニケーション,モバイルコンシューマーエレクトロニクス,ディスプレイテクノロジー,自動車,ライフサイエンス研究容器等がある。
ウェーブオプティクスは,ARウェアラブルデバイスの重要な光学コンポーネントである回折光導波路の設計・製造で世界をリードしている。