トヨタ自動車(トヨタ)の普及型予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」搭載車のグローバル累計出荷台数が,2015年3月の導入以降、約3年半となる10月末で1,000万台に到達した(ニュースリリース)。なお,2018年内に日本国内では累計300万台に,北米では累計500万台に達する見込み。
同社は,普及車種のカローラから同システムを導入。現在,日米欧で販売中の約9割の車両が装着している。また中国・アジアの一部,中近東,豪州など主要な市場を含めた68の国と地域に導入している。
同システムには,日米欧で発生した事故データに基づき,重大死傷事故の回避・被害低減に効果が見込める以下の3つの主な機能を取り入れている。
・追突事故,歩行者事故の低減・軽減に寄与するプリクラッシュセーフティ(PCS)
・正面衝突や路外逸脱事故低減に寄与するレーンディパーチャーアラート(LDA)
・夜間,歩行者などの早期発見・事故低減に寄与するオートマチックハイビーム(AHB)
現在のところ同パッケージ装着車は,日本において最多の事故形態である追突事故について約7割減との効果を示しているという。また,低速域を担うインテリジェントクリアランスソナー(ICS : パーキングサポートブレーキ)と組み合わせた場合には,約9割減との結果が出ている。
同社は引き続き「交通事故死傷者ゼロ」に向け,同システムを「死傷事故への適応性拡大」と「一層の普及」という2つの方向性で進化させる。2018年1月から導入した最新版(第2世代)では検知機能・性能の向上により,夜間歩行者事故や自転車事故にも対応するシステムとしているが,今後は一層多くの死傷事故に適応できるよう開発を推進する。
また,アジア諸国,ラテンアメリカを中心に同システムの導入を拡大,一層の普及に努め,2020年までに総計約100の国と地域に導入するとしている。