シンクランドは,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)成30年度「研究開発型ベンチャー支援事業/企業間連携スタートアップに対する事業化支援」にて,テーマ名「ホローマイクロニードルによる次世代型医療用DDSの実用化開発」(最大7,000万円の助成金)に採択されたと発表した(ニュースリリース)。
同社は,光学設計・実装技術と高速電気信号処理技術をコア技術として,2016年より千葉大学及び北海道大学により開発された光渦レーザー加工技術におけるマイクロニードル作製に関する基本特許の独占的実施権許諾に基づく技術移転を受け,世界で初めて中空型のホローマイクロニードルを開発する研究開発型ベンチャー企業。
同社が開発するホローマイクロニードルは,生体適合材料を用いた直径100um以下の微細針であり,無痛かつ中空部分から薬剤の適量注入が可能であることから,痛みのない次世代型の医療用DDSとしての応用開発を進めている。
今回同社は,シミックCM,日本コルマー及びミサワ医科工業と共同研究契約を締結するとともに,この助成事業により,ホローマイクロニードルにて投与する薬剤の選定及び性能評価(前臨床試験・安定性試験等),ホローマイクロニードル形成用シート及びシートを用いた新規インジェクタ・キャップ構造開発などを行なう。
これにより,糖尿病や中枢神経系疾患,がん治療などにおいて,投薬時の痛みを回避し,投薬中の中断や投薬量の簡便な調節を可能とする次世代型DDSの実現を目指すとしている。
同社はこれまでに,NEDOによる「研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援」に採択されており,今回の助成事業はNEDOからの研究開発型ベンチャー支援事業において2度目の助成事業採択となる。