東北大学と日立ハイテクノロジーズが設立した光トポグラフィ(NIRS)による脳科学ベンチャーNeU(ニュー)は,同社が開発した世界最小・最軽量の脳活動計測装置「XB-01」を開発,アプリケーションと共にCEATECにてデモを行なっている。
同社は脳科学向けにNIRSを開発してきた日立ハイテクノロジーズと東北大学教授で加齢医学研究所所長の川島隆太氏が,JSTの産学連携プロジェクトを通じて2017年8月に起業した。
「XB-01」は日立ハイテクノロジーズが開発してきたNIRSをウェアラブル向けに簡略したデバイスで,バッテリーと近赤外線LED,2つのフォトダイオードから構成されている。重量は30gと小型軽量なため,額にヘッドバンドで固定することで前頭葉の血流の増減を測定する。
前頭葉の血流により脳活動の上昇下降を計測できるので,計測データを専用アプリをインストールしたスマートフォンに送信することでリアルタイムに脳活動を可視化できる。
販売は本体とアプリケーションの組合せの他,川島氏が開発した認知機能トレーニング「脳トレ」の評価装置として「脳を計りながら鍛える」サービスの展開も予定している。
同社ではこのデバイスを脳のトレーニングのほか,集中力を上げて効率的な学習を行なったり,自分の脳活動をコントロールすることで日々の精神的ストレスの軽減などにも役立てることができるとしている。