DOWA,1,300nm帯で出力6.8mWとなるLEDチップを開発

DOWAエレクトロニクスは,中心波長1,300nm帯において,同社従来比3.5倍であり,世界トップクラスの6.8mWの出力となる近赤外LEDチップを開発し,サンプル提供を開始した(ニュースリリース)。

LEDを用いた各種光センサーは小型,省電力,長寿命などの特長がある。また,波長帯800nm~2,000nmの近赤外光は,生体への透過性が高いことから,農作物や食品の分析,医療やヘルスケア分野への応用が進められている。特に市場の拡大が見込まれるヘルスケア分野においては,センサーにLEDを用いることにより,採血を必要としない血糖値測定の実現などが期待されている。

新たに開発した中心波長1,300nm帯の近赤外LEDチップでは,トレードオフとなる高出力化と小型化を両立しながら,センサー用途に必要である上面方向への光出力を大幅に向上させることが可能となった。今後,これらの技術を中心波長1,450nm帯,1,650nm帯にも展開し,ラインナップの拡充を進めていくという。

同社は,ガリウム系化合物半導体分野において,高純度ガリウム等の素材から,ウエハ,LEDチップ,一部はランプモジュールまで,幅広いラインナップの製品を提供している。また,波長帯のカスタマイズなどの各種ニーズにも柔軟に応じるとしている。

その他関連ニュース

  • 産総研,X線と近赤外線で樹脂の結晶構造を精密分析 2023年02月28日
  • 北大,室温で高電圧動作が可能なスピンLEDを実現 2023年02月22日
  • ローム,SWIRデバイスの量産技術を確立 2023年02月16日
  • 公大,長波長の近赤外光を吸収可能な色素開発に知見 2023年02月08日
  • ソニー,高精細LEDディスプレーに新機種投入 2023年01月31日
  • 日亜ら,ADB用マイクロLEDソリューションを開発 2023年01月25日
  • 浜松ホトニクス,成分分析向け光源を開発 2023年01月18日
  • 水研機構,LED灯でいか釣漁業の収益性改善を確認 2022年12月26日