科学技術振興機構(JST)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は,「大学発ベンチャー表彰2018~Award for Academic Startups~」の受賞者を発表した(ニュースリリース)。
今回,光関連技術からは,銅ペーストを開発したマテリアル・コンセプトが文部科学大臣賞を,赤外線カラー暗視技術を事業化したナノルクスが,新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞をそれぞれ受賞した。
マテリアル・コンセプトは,東北大学未来科学技術共同研究センター(NICHe)発ベンチャー。太陽電池セル表面の配線・電極の形成に使用されるAgペーストの代わりに,これまで太陽電池の性能に影響を与えるなどして実現できていなかった,安価なCuを原材料とするペーストの製品化に成功した。
ナノルクスは,産業技術総合研究所発のベンチャー。同社が取り組むのは,世界初めての産総研で開発された「赤外線カラー暗視技術」の事業化。これは,これまでモノクロでしかとらえられなかった真っ暗闇での映像を,赤外線のみでカラー撮影を可能とする世界唯一の汎用映像技術となっている。
「大学発ベンチャー表彰」は,平成26年度に開始した制度で,大学などの成果を活用して起業したベンチャーのうち,今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰するとともに,特にその成長に寄与した大学や企業などを表彰するもの。大学などの研究開発成果を用いた起業および起業後の挑戦的な取り組みや,大学や企業などから大学発ベンチャーへの支援などをより一層促進することを目的としている。
「大学発ベンチャー表彰2018」の表彰式は8月30日,東京ビッグサイトにて行なわれる。