富士フイルムは,臓器の粘膜表層の微細な血管や,粘膜の微細な構造などを強調して表示する機能「BLI」や,画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI(Linked Color Imaging)」などの画像強調機能により,微小な病変の発見をサポートするLED光源搭載内視鏡システム「6000システム」を,富士フイルムメディカルを通じて5月16日より発売する(ニュースリリース)。
内視鏡検査における画像の高画質化に伴い,消化管内部を直接かつより鮮明に見ることができるようになった。今回発売するLED光源搭載内視鏡システムは,複数のLED照明の発光強度比を高精度に制御して,白色光と短波長狭帯域光を生成することができる。照射した光と画像処理を組み合わせることで,観察に適した画像を作り出す技術「Multi-Light Technology(マルチライトテクノロジー)」により,「LASEREO」と同様の画像強調機能を実現し,微小な病変の発見をサポートする。
また,この製品専用の,上部消化管用・下部消化管用スコープ各2種を同日発売する。従来は,スコープをプロセッサーと光源にそれぞれ接続しなくてはならなかったが,これらのスコープは,プロセッサーに接続するだけで使用可能なワンステップコネクターを採用。簡単に着脱できるため,検査の準備がスムーズに行なえる。
この製品は,スコープ先端部の撮像素子が捉えた電気信号を映像信号に変換し,液晶モニターに映し出すプロセッサーと,LED光源を一体化したコンパクトモデル。スコープとのインターフェースには,電気接点を使わずに映像データの転送と電力の供給を行なう無接点技術を採用。電気接点が物理的に摩耗することがなく,接触不良を抑制する。