リンクスは3月より,ソニー製Pregiusシリーズの「IMX287」センサーと「IMX273」センサーを搭載したカメラ「Basler ace U」の取り扱いを開始する(会社HP)。
「IMX273」センサーは,3.45µmという小さなピクセルサイズで,同シリーズ第2世代センサーと同等の優れた画質,速度,ノイズ性能を実現している。また,「IMX287」センサーのピクセルサイズはその倍の6.9µmとなっており,同じ感度とノイズ性能を持ちながら,飽和容量とダイナミックレンジが向上している。
今回の新機種では最短露光時間1μsecの超短時間露光機能が搭載されており,印刷物の高速撮影などに特に適している。感度についても近赤外線に対応しているため,エレクトロルミネッセンス検査,交通関連用途,セキュリティ用途など,それほど高い近赤外線感度が求められない場合に,高価格な近赤外線専用センサーの代わりに使用することができる。
すでに,CCDセンサーとして「ICX618」を使用している顧客にとっては,CMOSセンサーへの置き換え機種として,「IMX287」がピクセルサイズと解像度が極めて近いことから,周辺機器の改造を最小限に抑えられるために最適だとしている。また,「IMX287」は低価格にもかかわらず,センサー性能が大幅に改善しており,画像処理工程の全体的な改善が期待できる。
従来からのPGI機能に加えて新たにモノクロカメラ用PGI,関心領域の複数選択が可能なスタック型ROIを搭載しており,旧型の低解像度CCDセンサーやアナログカメラからのアップグレードにも適している。
新製品は,GigEインターフェースとUSB 3.0インターフェースに準拠しているほか,GigE対応モデルでは,PTPなどGigE Vision 2.0の便利な機能を使用できる。さらに,Baslerのpylon Camera Software Suiteを使用すれば,カメラを簡単かつスムーズにセットアップすることができる。
同社は今回の新製品により,従来のCCDセンサーからCMOSセンサーへの切り替えを促進すると共に,アナログカメラからのアップグレードを推進する。