クラレは,LCD(液晶ディスプレイ)の基幹部材である偏光フィルムのベースとなる光学用ポバールフィルムの生産設備を,倉敷事業所(岡山県倉敷市)において増設すると発表した(ニュースリリース)。
LCD市場は液晶テレビおよびスマートフォンやタブレットなど携帯機器の世界的な普及により,着実な成長を続けてきた。引き続きテレビサイズの大型化やパブリックディスプレーの普及により,更なる市場の拡大が見込まれる。
このような市場環境において,LCDの基幹部材である偏光フィルムのベースとして,光学用ポバールフィルムの需要は拡大基調にあることから,同社は市場への安定供給を維持するために,生産設備の増設が必要と判断した。なお今回増設する新系列は,大型偏光フィルムの生産効率向上に貢献する設備になる。
増設する設備の生産能力は,年産3,200万㎡,稼働時期は2019年末を予定している。今回の増設により,同社のポバールフィルムの生産量は年産2億3,200万m2から同2億6,400万m2に拡大する。