三菱電機は,業界で初めて1台の広角カメラで運転席・助手席搭乗者を同時にモニタリングし,安心・安全・快適な運転に貢献する「広角カメラ型ドライバーモニタリングシステム」を開発した(ニュースリリース)。2018年以降の実用化を予定している。
従来のドライバーモニタリングシステムは,カメラで撮像した運転者の顔映像を解析し,脇見・居眠りなどの検知を実現している。近年、安心・安全性の向上に加えて,より快適な運転に貢献するために,運転者だけでなく助手席乗員もモニタリングする機能が求められている。
同社は今回,広角カメラを使用することで運転席・助手席搭乗者を同時に撮像し,双方の状態をモニタリングすることができる「広角カメラ型ドライバーモニタリングシステム」を開発した。運転者の脇見・居眠り検知機能に加え,運転者と助手席乗員の顔認証機能やハンドジェスチャー認識機能などを搭載し,安心・安全・快適な運転に貢献する。
具体的には,従来の運転者の脇見・居眠り検知に加えて,運転席・助手席搭乗者の同時モニタリングにより,例えば,乗員を特定した最適な音楽の選曲や,乗員の有無に応じたエアコンの最適制御などを行なう。また,運転席・助手席搭乗者の手の動きや形を捉えるハンドジェスチャー認識機能により,双方がジェスチャーで車載機器の操作が可能。搭乗者の顔だけでなく上半身全体を撮像できることから,将来的には搭乗者が急病発生などで倒れた場合の姿勢変化なども1台のカメラで検知する。