東京エレクトロンデバイス(TED)は,日機装技研と販売代理店契約を締結し,深紫外線LED製品の取り扱いを9月14日より開始した(ニュースリリース)。
これまで,深紫外線の波長域の光源には主に水銀ランプが用いられていたが,環境負荷への配慮から「水銀フリー」への関心が高まり,深紫外線LEDへの置き換えの需要が増加している。
日機装技研の深紫外線LED製品は,高出力・低電圧,製品寿命10,000時間以上(L70条件)を実現したことにより,産業機器への搭載が可能になった。
深紫外線LEDの光は,DNAを壊して菌を不活性化する高い殺菌能力を持ち,水や空気の殺菌効果が見込める。環境面の規制強化に伴い,殺菌装置としてこれまで使用されていた水銀ランプの代替品として期待されている。
また,小型かつ低消費電力という特性をいかし,局所的な殺菌や,水銀ランプが設置できない狭いスペースでの利用もできる。そのため,小流量の水殺菌,半導体製造装置や部品の洗浄用水の殺菌・有機物分解,水質検査や排ガス検知などの新たな製品分野への深紫外線の応用が期待される。
TEDでは,深紫外線LED製品に加え,紫外線LEDを適正に使用するための電源,ドライバ,通信デバイスなどの周辺部品を,産業機器,医療機器,水道事業,環境系事業向けに提供する。また,深紫外線LEDの精密な制御を行なうモジュールの開発や応用製品の開発なども請け負い,今後2年間で5億円を目標に販売活動を行なう。