東芝デバイス&ストレージは,同社の画像認識プロセッサ「Visconti™4(TMPV7608XBG)」が,デンソーの車載向け次世代前方監視カメラシステムに採用されたと発表した(ニュースリリース)。
近年,自動車の安全に関する評価プログラム「Euro-NCAP」において,自転車および夜間歩行者に対する衝突回避性能の評価が追加されたことなどを背景に,安全性能に関するシステムの需要が高まっており,車載カメラの市場は2021年に1兆円になるとみられている。
採用された「Visconti™4」は,カメラからの入力映像を画像処理し,自車が走行している車線,車両,歩行者,標識,自転車乗員,対向車のヘッドライトなどを認識する画像認識プロセッサ。
デンソーに2015年から採用されている「Visconti™2」と比べ,倍のアプリケーションの処理を可能にするため,画像処理エンジンを8個に倍増させた。また,認識に必要な処理時間の短縮と,背景と対象物の輝度差が少ない状態や夜間における歩行者検知性能を向上させるべく,新たに開発した認識アルゴリズム「Enhanced CoHOGアクセラレータ」を搭載した。
なお,同社とデンソーは,画像認識システム向けの人工知能技術(Deep Neural Network – Intellectual Property(DNN-IP))を共同開発しており,高度運転支援・自動運転分野において協業関係にある。