米コヒレントは,「HighLightTM」シリーズの新製品として高出力10kWファイバーレーザー「HighLight FL10000」をリリースした(ニュースリリース)。
この製品は,ダイオードのエピタキシー製造から,ゲインファイバー,デリバリーファイバーに至るまで,自社で生産,供給しており,製品クオリティと高いパフォーマンスが保証できる。またモジュラー型のデザインは,同社技術を集結し実現している。
新製品は,各2.5kWの4つのレーザモジュール出力を1つの出力ファイバーに結合し,総出力は10kWとなっている。10kWモデルの出力ファイバーは取り外し可能で,コア径は150µm(BPP≤4.5mm×mrad)から1mmを揃える。発振タイプは連続発振(CW)または5kHzまでの繰返周波数で動作可能なパルス発振がある。
高速での切断,溶接,表面処理に適した出力とビーム特性となっており,マシンツール,自動車,エネルギーおよびその他の重工業分野におけるメタルシートやチューブなどの加工に適している。
HighLight FLシリーズのモジュラー型設計はOEM用途にも適している。フルオプションでは,時間分岐またはエネルギー分岐が可能で,最大4分岐まで可能なビーム分岐ユニットを備え,高い稼働率を必要とするワークステーションやロボットへの搭載が簡易な設計となっている。
制御インターフェースは業界標準に準拠。また要求の厳しい加工アプリケーションにおいては,反射率の高い真鍮や銅のような高反射材料の加工をする際に起こる戻り光に対しての耐久性が高く,難しい材料の加工にも適している。さらに,最先端のクローズドループ出力制御機能は,長期にわたる安定性と高い加工品質の維持を可能としている。
同シリーズは異なる出力モデル(1~10kW)と,ファイバーコア径を組み合わせることで,さまざまな加工に対応できる。