富士通とみずほ銀行は共同で,FIDO規格(次世代オンライン認証の国際標準規格)に準拠した「指紋」「虹彩」「顔」の生体情報によるセキュアかつ利便性の高い認証サービスの開発に着手した(ニュースリリース)。
オンライン認証の世界では,IDや暗証番号が主な本人確認手段として利用されているが,セキュリティと利便性を両立するという観点では課題が多いとされている。銀行業界においてもインターネットバンキングの不正利用問題が依然として発生しており,セキュリティの強化が課題となっている。
そのような状況下,暗証番号の代わりとなる生体認証が,「セキュリティの高さ」と「高い利便性」を両立する認証手段として,オンラインの世界で採用されはじめている。
顧客がスマートフォンに「指紋」「虹彩」「顔」のいずれかが登録すると,みずほダイレクトアプリにログインする際,登録した生体情報で認証を行なうと,従来の顧客番号・ログインパスワードを入力することなくログインできるようになる。
「指紋」「虹彩」を利用する場合は,スマートフォンに読取装置が必要となる。「顔」はスマートフォンのインカメラを用いて利用できる。第三者に不正に悪用されることがないよう,専用の認証技術を採用することで,写真を悪用して顔認証することはできない。
両社は,今回導入する「Finplex オンライン認証サービスfor FIDO」を本人認証プラットフォームとして利用することを展望しており,将来的にオンライン上の資金移動時の暗証番号や営業店での印鑑による本人確認手段の代替など,顧客の安全性ならびに利便性向上に取り組んでいくとしている。