ギガフォトンは,現在開発中のEUVスキャナー用レーザー生成プラズマ(LPP)光源について,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成プログラムの成果である,最先端半導体量産ラインでの稼働を想定したパイロット光源において,同社の新規独自開発技術である,磁場を使ったデブリミチゲーション(残余物除去)が,集光ミラーの長寿命化に効果的であることを実証したと発表した(ニュースリリース)。
EUV光源装置では,高輝度のEUVプラズマから発生する光を集光し,露光装置に伝送する集光ミラーが不可欠だが,高出力運転時ではこのミラーが発光時のターゲットである錫に汚染されるため,集光ミラーの耐用時間が非常に短いことが実用化への大きな障害となっていた。
今回同社は,特許技術である磁場を使ったデブリミチゲーション技術を,100Wレベルの運転にて,量産工場対応EUVリソグラフィ用パイロット光源に搭載した実験で,集光ミラーの寿命延長効果(反射率低下率:0.5%/Billion pulse以下)を確認した。このデータは,従来連続運転で数週間が限界であった集光ミラーの耐用時間が延長できる可能性を示唆するものだとしている。