矢野経済研究所では,車載HMI/eコクピットの世界市場の調査を実施した(ニュースリリース)。
この調査におけるeコクピットとは,車載カメラとの連携,危険警告,ヘッドアップディスプレー(HUD)による緊急表示などを行う車載HMI(Human Machine Interface)システムを対象とした。
それによると,2016年のeコクピット世界市場規模はメーカー出荷数量ベースで,62万5,000台の見込み。2013年から2015年まではセンターディスプレーのカーナビゲーションおよびDA(ディスプレイオーディオ)が主流であり,2016年には第一世代eコクピットといわれるものが主に欧州の自動車メーカーから純正品として製品化されたが,まだ一部に留まっているという。
現行のeコクピットはセンターディスプレー,クラスタディスプレー,ヘッドアップディスプレー(HUD)の統合型だが,今後はモバイル端末との連携,近距離通信,デジタル地図,カーナビゲーション等の情報系と,先進運転支援システム(ADAS)を中心とする車両の制御系を融合させて表示する,eコクピットが実用化されるものとみる。
2016年から2022年までのeコクピット世界市場の年平均成長率(CAGR)は54.0%とみており,2022年には833万6,000台まで拡大するものと予測する。今後,eコクピットは自動運転システム搭載車の普及に伴い,増加していくものとしている。