旭硝子は,半導体パッケージ用及び,製造工程でのサポート用のガラス基板を開発した(ニュースリリース)。
次世代の半導体やMEMSデバイスのパッケージとして,Wafer Level Package技術が目覚ましい進展を遂げており,そこへガラスウエハを応用するニーズが高まってきている。シリコンウェハとガラスウエハを直接貼合する場合,双方の熱膨張係数(Coefficient of Thermal Expansion:CTE)の違いによる反りをなくすため,シリコンと完全にCTEが一致したガラスウェハが求められている。
また,Fan Out Wafer Level Package(FOWLP)技術では,シリコンウエハ,再配線層や,樹脂等のCTEの異なる材料を同一ウエハ上で接合する工程があり,それぞれのデバイス毎に組み合わせやパターン形状が異なるため,それらに最適なCTEを持つガラス基板が求められる。
更に,一般的なガラスに含まれるアルカリ成分は,製造プロセスやデバイスを汚染する恐れがあるため,アプリケーションによっては,無アルカリガラスが求められている。形状については通常の真円のウェハに加え,長方形や正方形のパネルにも対応可能。また基板厚みは0.2mmから,2mmまでを取りそろえる。
今回開発したガラス基板では,以下のようなラインナップを取りそろえた。
無アルカリガラス
常温から約 250℃までの範囲でCTEがシリコンと完全に一致したガラス
3ppm/℃から 8ppm/℃まで、幅広いCTEに対応したガラス
アルカリを含むガラス
更に高いCTE12ppm/℃まで対応したガラス