東京大学 化学専攻の合田圭介教授は「WIRED Audi INNOVATION AWARD 2016」を受賞した(ニュースリリース)。
この賞は,テクノロジーメディア「WIRED」と自動車メーカ「Audi」によるもので,すでに第一線で活躍,あるいはこれから新たな世界を拓く研究を進めているイノベーター(研究者,科学者,企業家,発明家,クリエーターなど)に贈られる賞。日本から世界に知らしめるべき「未来をつくるNext Innovator」 として受賞した。
合田教授は,世界最高速の先端光学イメージング法や分子分光法を基軸に,異分野(電子工学,応用化学,分子生物学,情報科学,遺伝子工学など)の知見や技術を融合することで,科学的・産業的に高価値な希少細胞の探索を可能にしようとしている。
これまで膨大な試行錯誤の過程で得ていたセレンディピティ(砂浜から一粒の砂金を探すような幸運かつ偶然の発見)を計画的に創出しようとするこの研究は,グリーンイノベーション領域(バイオ燃料開発,環境浄化,機能性食品生成など)及びライフイノベーション領域(がん検査,再生医療,創薬など)への展開が大いに期待されている。
さらに,バイオ燃料開発や血液検査などのアプリケーションを同時に開発することで「研究のための研究」ではなく,真のイノベーションを目指している点が高く評価され,今回のご受賞となった。