浜松ホトニクスは,可視光の他に近赤外にも感度を有するCMOSエリアイメージセンサーを開発した。ウエハー材料とプロセスの工程を最適化し,近赤外領域で高感度を実現している。
画素サイズが7.4×7.4㎛(解像度1280×1024,640×480,320×240)と9.9×9.9㎛(640×480)の全4タイプをラインナップ。このうち読み出し領域が1280×1024高解像度タイプは,フルサイズで使用したときのフレームレートが146fps(9bit)と29fps(12bit)。
部分読み出し機能を設けており,使用領域を小さくすることによって高速のフレームレートでの使用ができる。その他,ローリング/グローバルシャッター読み出し,3.3V単一電源動作,FOPカップリングなどの技術との組み合わせも可能だとしている。
原理的には,可視光に対応するRGBフィルターを設けた3種類の画素に,4種類目となるIRフィルターを設けた画素を加えたもので,東京工業大学とオリンパスが開発したものと似た構造だという(参考記事:東工大ら,RGBとNIRを同時撮影できるセンサー開発)。
同社ではセンサーのみを開発しており,まもなく製品化する予定だとしている。画像エンジンは別途となるが,同社では日立産業ソリューションズが開発した画像エンジンと組み合わせたデモを行なっており,発売時にはこうしたソリューションと組み合わせることも考えられるとしている。