沖縄セルラー電話は,KDDI総合研究所の技術協力を得て,IoTを活用した家庭用LED水耕栽培キット「やさい物語」を,12月中旬に予約を開始し,2017年2月下旬から発売する(ニュースリリース)。価格は34,800円(税抜き,初期栽培スターターキット付き)。
この製品は,スマートフォンのアプリを通じて,リーフレタスなどの野菜の成長過程を楽しみながら,土を使わず新鮮でおいしい野菜をだれでも簡単に栽培することができるというもの。LEDの点灯時間制御がアプリでできるほか,カメラ機能を搭載しており,気温,水位などの測定データだけでなく,撮影した画像データもスマートフォンから閲覧ができる。
製品に使用する,種や肥料などは沖縄セルラーが植物工場事業で使用しているものを販売し,安心,安全に本格的な水耕野菜が家庭で栽培できる。KDDI総合研究所と共同開発したアプリは,クラウドを活用したIoT機能により,キット内のカメラが自動撮影した画像と,気温,湿度,水位センサーの測位データが表示でき,外出先からでもキット内の野菜の様子や栽培環境の確認ができる。
また,アプリ内で野菜にニックネームをつけ栽培過程を楽しんだり気温,水位に関しては,異常値を設定しておけば,スマートフォンのアプリから警告を受け取るアラート機能も搭載している。こうしたIoT水耕栽培キットの発売は日本初となるもの。また植物工場事業者が,そのノウハウを生かして発売するのも日本では初の試みとなるという。
今後は,栽培データを活用し,IoT技術で,よりおいしい新鮮な野菜を,さらに簡単に栽培できることを目指すとしている。植物工場事業,家庭用水耕栽培キットのみならず,IoT技術などを幅広く農業分野に役立てていきたいとしている。