東工大,マイクロプロセッサの待機時電力を大幅に削減

著者: sugi

東京工業大学の研究グループは,マイクロプロセッサやシステムオンチップ(SoC)のコアにおける待機時電力を削減するために用いられているパワーゲーティングに不揮発記憶を導入することで,そのエネルギー削減効率を従来技術に比べて飛躍的に向上できる技術を開発した(ニュースリリース)。

同グループが提案した不揮発性パワーゲーティング(NVPG)は,電源を遮断しても記憶内容を保持できる不揮発記憶を利用して,ロジックシステムの電源遮断を頻繁に行ない高効率に待機時電力を削減する方法。マイクロプロセッサやSoC内のコアに含まれるレジスタやキャッシュなどの記憶回路を独自開発の不揮発性双安定回路で構成して,通常動作をほとんど劣化させることなく,高効率にNVPGによるエネルギーの削減ができる。

今回,同グループが提案している不揮発性SRAM(NV-SRAM)の設計法・駆動法を開発し,チップ試作を行ない,その実測結果の系統的な解析によって,NVPGがマイクロプロセッサやSoCにおけるコアの待機時電力の削減に極めて有効であることを明らかにした。

これまでにも不揮発記憶を用いたマイクロプロセッサやSoCのパワーゲーティングに関する技術開発はあったが,コア外の低階層キャッシュなどへの適応に限られていた。

今回の研究は,開発したNVPG技術がコアに含まれる高階層キャッシュに搭載することが可能で,コアレベルのパワーゲーティングによる待機時電力削減効率を飛躍的に向上できることを明らかにしたものだとしている。

キーワード:

関連記事

  • 早稲田大、超短パルス光による電子温度制御で広帯域な光スイッチング機構を発見

    早稲田大学の研究グループは、縮退半導体InNにおいて、フェムト秒レーザーにより電子の「温度」を瞬時に制御することで、広帯域な光スイッチングが可能になることを明らかにした(ニュースリリース)。 半導体材料では、バンドギャプ…

    2026.03.05
  • 中央大など、半導体カーボンナノチューブで冷却不要の高感度赤外線センサを開発

    中央大学と京都工芸繊維大学は、電気の性質が異なるp型およびn型に制御した半導体カーボンナノチューブ(CNT)を用いた高感度赤外線センサを開発した(ニュースリリース)。 赤外線は、衣服やプラスチックなど多くの有機材料を透過…

    2026.02.18
  • オキサイド、台湾企業と半導体後工程向けレーザー微細加工装置を事業化

    オキサイドは、台湾のレーザ微細加工装置メーカーであるBolite 社とレーザー微細加工装置の事業化に向けた業務提携の基本合意書を締結したと発表した(ニュースリリース)。 生成AIに関連した高性能コンピューティング(HPC…

    2026.02.16
  • CPO市場、エヌビディアの採用で急拡大を予測

    富士キメラ総研は、光通信関連の機器・デバイスの世界市場を調査し、その結果を「2026 光通信関連市場総調査」にまとめた(ニュースリリース)。近年、光通信市場を取り巻く環境はデータセンターやAI向けの設備投資に伴い需要が増…

    2026.01.22
  • 2026年以降の半導体成長を支える技術基盤とは

    生成AIの急速な普及や、様々なモノの電動化の進展を背景に、半導体市場は2026年以降も中長期的な成長軌道を描くと見込まれている。先端ロジック半導体では、AI処理能力のさらなる高度化に向けて微細化競争が続く一方、電力インフ…

    2026.01.05

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア