氷とかき氷

暑い毎日が続くと,かき氷などの氷菓が欲しくなります。最近はふわふわとした雪のようなかき氷なども出ていますが,今回はそんな“氷”の世界を追ってみました。

かき氷は平安時代に清少納言(966 頃-1025 頃)が書いた『枕草子』の中にも出てきます。第四十二段に「あてなるもの,~(中略)~削り氷(ひ)にあまづら入れて…」とあるのです。“あてなるもの”とは「高貴なもの」などの意味で,“あまづら”とは,樹液で作った甘味料の“甘葛”のことだそうで,当時のかき氷は小刀で削っていたようです。

尚,削り氷に甘味料をかけたものが暑い時期でも食べられたのはほんの一部の限られた人になります。冬季の氷を夏まで保存する氷室は,最古の書『日本書紀』でも書かれているので,その頃から夏でも氷を手に入れることもできたのです。

   続きを読む   


この続きをお読みになりたい方は
以下のバナー下フォームからログイン・または登録をお願いします。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    同じカテゴリの連載記事

    • 臥雲辰致という人 鴫原 正義 2024年03月12日
    • 地熱発電 鴫原 正義 2024年02月12日
    • 箏と八橋検校 鴫原 正義 2024年01月15日
    • クリスマスカード 鴫原 正義 2023年12月07日
    • セルフレジ(セルフチェックアウトシステム) 鴫原 正義 2023年11月06日
    • サイコロの功績 鴫原 正義 2023年10月05日
    • 楕円の魅力と不思議 鴫原 正義 2023年09月22日
    • 創刊500号に因む知財の話題 鴫原 正義 2023年09月22日