かくいう僕も白髪頭なので,自分だってカッコよくなれるのでは,と思ってしまう。でも,それは錯覚だ。風呂上がりに髪が濡れているときに各種髪型を試してみても,鏡に映る僕の姿はジョージ・クルーニーや吉川晃司さんなどではなく,普通のおじさんでしかない。どうしたって女性が思わず振り向くようなちょいワルでかっこいい白髪ダンディにはなりようがないのだ。これが現実なのだから受け入れるしかあるまい。
そもそも,なんで白髪なんていうものが生えてくるのだろうか。頭皮の下には毛根という場所があって,さらにその中にある毛乳頭という部分で毛髪が生産される。毛乳頭の周りにはメラニン色素を生産するメラノサイトという場所があり,毛乳頭で生産された毛髪にメラニン色素を注入する。これによって髪は着色されるのだ。
メラニン色素にはユーメラニンというものとフェオメラニンというものがあり,この配合の具合によって,黒髪になったり赤毛になったり金髪になったりする。メラノサイトの機能が低下すると,成長する髪の毛にメラニン色素が供給されなくなり,そうなると髪の毛はメラニンが不在のまま伸びる。それが白髪発生の原理だ。
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