僕は何かとんでもない間違えをしてしまったらしい。“もしも,たった1日の「光速半分祭り」なんていうのがあるとすれば,もうしっかりと休む準備をして,何が起こるのかウキウキしながら待ち構えてしまうのだが”,と確かに考えていた。もうその気になってワインの栓まで開けて,その時を想像していた。でも,それが想像の世界であって良かったと,気が付いてしまったのである。
もし,光速が突然半分になったとする。太陽から地球に光が届くまで正常な速度で8分19秒だが,速度半分だと16分38秒となる。速度が半分になった瞬間から8分19秒は光は地球に届かず真っ暗になる。
それは可視光だけではなく,紫外線から赤外線まで全域にわたってだから,熱も地球には届かなくなる。僕たちは8分19秒ものあいだ,冷やされ続けることに耐えなければならなくなるのだ。まあ,ここは根性でなんとか堪え忍んだとしよう。8分我慢すれば半分の速度となった光が戻ってくるのだ。
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