蕎麦が好きで,何かにつけて食べに行く。とは言っても,蕎麦と言えば神田のあそことかとか日本橋のどこそこ,なんて言うこだわりがあるわけではなく,出かけた先や旅先などで何となく良さげに見える蕎麦屋に入り,美味しいの美味しくないのと勝手な感想を持つだけだから,プロの蕎麦好きから見ればなんちゃって蕎麦好きだ。本格的な蕎麦屋の蕎麦も勿論好きだけれども,時々,立ち食い蕎麦が無性にたべたくなる。
それも,かき揚げ天蕎麦と決まっている。そんなことを飲み屋でたまたま隣に座っていた地元では有名な本格的蕎麦屋の大将に話したら,「実は私もたまらなく立ち食いが食べたくなって,時々食べにに行くんです」と言って笑っていた。結局,蕎麦談義は,立ち食い蕎麦は立ち食い蕎麦というジャンルの大変魅力的な食べ物だという平凡な結論に落ち着いたのである。
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