垂直共振器面発光型レーザーの
世界市場規模2020年に21億米ドルへ

著者: admin
消費者向け製品におけるジェスチャー認識と3Dセンシング

ジェスチャー認識技術はタブレットなどの消費者向け製品で広く導入されている。さらには遠い場所にいるユーザーの動作を認識する技術を取り入れることで,タッチスクリーンの機能拡張にも貢献している。この用途では,信号のノイズを減らすためにも,想定される温度下における光源の波長安定性が不可欠である。

そういった理由から,ジェスチャー認識分野では,高い波長安定性を持つVCSELの導入が進んでいる。一部,分布帰還型レーザーも利用されてはいるものの,出力値が固定であること,調整に時間がかかること,消費電力が大きいことなどの欠点も多い。比較すると,低いコスト,高い光学的効率性,波長の安定性といった特徴を持つVCSELに一日の長があると言えるだろう。

正確性,効率性の向上と小型化

散乱,伝送,吸収,反射,干渉,自己混合などを利用した光学センサーにおいて,VCSELの提供する安定性,効率性,正確性は大きな利点となる。反射式センサー,反射式イメージングや,対象の捕捉に使われる散乱技術など,汎用性も高い。また,正確な処置を必要とする,診断,治療,神経刺激,CRIなどでもVSCELが利用されている。

また,多素子のVCSELアレイによって光出力1 Wの連続発振が可能で,高い電力変換効率を持ちながら,フルエンスは低いという優秀なレーザーが実現できる。

LiDAR,航空宇宙,暗視システム,照明などでVCSELの利用が拡大している。3 Gb/s帯以上におけるLOS通信リンクでもVCSELが使われるようになっている。LEDと比較すると,消費電力が抑えられるため,近接センサーへのVCSELの導入も増加している。

ホームネットワーク,原子時計技術,データ通信におけるVCSELの利用は年々増加している。LEDと比較した場合のコストの低さと,高速性がその理由である。

安価で,携帯性に優れ,高速かつ省電力であるといった特性から,チップスケール原子時計の応用先は多様化している。

10 Gb/s,40 Gb/s,100 Gb/sのイーサネット,16 Gb/sのデータ通信用FCリンクなど,VCSELが15年以上にわたりデータ通信に貢献してきたことも忘れてはならない。

データ密度,データレート,消費電力が制約条件となるボード間,チップ間のインタフェースにもVCSELが導入されつつある。

予測期間中のVCSELへの需要は,高速データ通信の成長と足並みを揃えて,引き続き増加すると期待されている。中でも,1 Gb/sのPOFホームネットワーク市場の拡大が,低コストのVCSELへのニーズを高めることになるだろう。

また,VCSELはレーザープリンタでも好んで利用されている。回転多面鏡の回転数を上げることには限界があるため,VCSELアレイとの組み合わせにより高速化を図るのである。VCSELの利用は数種類のハイエンドプリンタに限定されていた。しかし,VCSELアレイの利用例が増加すれば,生産コストの低下,あるいは技術的な経験の蓄積から,他の技術との競合で優位なるのではないかと期待されている。

関連記事

  • ドローンペイロード市場</br> 2021年までに77億2000万米ドルまで拡大

    ドローンペイロード市場
    2021年までに77億2000万米ドルまで拡大

    3. エンドユーズ別動向 軍事用途,特に監視任務におけるUAVの活用はますます拡大している。同時に,精密農業,インフラ監視などの民間用途における導入も進んでいる。軍事用途のUAVは,遠隔操作可能な航空機,戦場における通信…

    2017.02.10
  • 3Dイメージングハードウェア・ソフトウェア市場</br> 2024年には249億米ドルへ

    3Dイメージングハードウェア・ソフトウェア市場
    2024年には249億米ドルへ

    5.2.1 医療用イメージング 医療用イメージング,画像化技術は医療用の三次元映像データを作り出すために頻繁に利用される。超音波による出生前の胎児診断が最もよく知られている医療用3Dスキャニングであろう。これは超音波で胎…

    2017.02.03
  • プロセス用分光器市場規模</br> 2020年に15億米ドルに

    プロセス用分光器市場規模
    2020年に15億米ドルに

    4.2 テラヘルツ分光法 テラヘルツ分光法はポリマー,半導体,セラミクス,ガラス,有機分子,導電性フィルム,液晶,複合材などの非破壊試験やその他の分析に使われてきた。手らヘルツ分光法はまた生体組織にも用いることができる。…

    2017.01.19
  • 赤外光検出器および画像化システム市場</br> 2020年には71億8400万ドルの規模に

    赤外光検出器および画像化システム市場
    2020年には71億8400万ドルの規模に

    5. 赤外光検出器,画像化システムの市場 赤外光検出器は高性能でその分単価が高く,一方でマイクロボロメータなどの熱検出器は付加価値が低い分出荷台数が多いという特徴がある。 赤外光検出器の市場シェアは,台数ベースでは大幅に…

    2016.12.19
  • 世界の光コヒーレンストモグラフィー市場</br> 2019年に12億米ドルへ

    世界の光コヒーレンストモグラフィー市場
    2019年に12億米ドルへ

    5. 世界市場 5.1 種類別 OCT市場はFD-OCT(フーリエ領域OCT)によってけん引されてきた。2013年の時点でFD-OCTの市場規模は6億2820米ドル,OCT市場の86.9%を占めていた。 同時点の種類別シ…

    2016.12.19
  • 量子カスケードレーザー市場</br> 2020年には5億6700万ドルに

    量子カスケードレーザー市場
    2020年には5億6700万ドルに

    5. 中赤外線領域の競合技術 CL光源の中赤外線領域における潜在性が高いことは明らかだが,それは必ずしもCL技術がこの領域で勝者になることを意味してはいない。中赤外線領域には,OPO,VCSEL,固体レーザー,ガスレーザ…

    2016.11.11
  • ADASから自動運転へ:</br> ADAS用光学センサー市場2020年に100億ドルに

    ADASから自動運転へ:
    ADAS用光学センサー市場2020年に100億ドルに

    7. 自動運転車の動向 自動運転車をリードしてきたGoogleは,カリフォルニア州で継続的にテスト走行を行っており,2018年の製品化を目指している。ボルボは自動運転車を発売する最初のメーカーのひとつになろうとしている。…

    2016.11.11
  • 世界のレーザー市場規模は2016年に160億米ドルに

    世界のレーザー市場規模は2016年に160億米ドルに

    3. レーザー世界市場 3.1 世界市場概要 今後5年間のレーザー世界市場においてアジア太平洋地域が首位の座を保ち続けると予測される。堅調な経済がレーザー売り上げに好影響を与える一方で,もともとの需要の高さもあり,201…

    2016.10.28
  • 世界の中赤外線レーザーの市場,2019年には</br> 7億4,260万ドルと予測

    世界の中赤外線レーザーの市場,2019年には
    7億4,260万ドルと予測

    4. 世界の業種別中赤外線レーザー市場 中赤外線レーザー市場は,防衛,研究,医療,ヘルスケア,化学,その他に分類される。その他には通信,宇宙探査などが含まれている。中でも防衛分野が最も大きな市場を占め,化学,医療がこれに…

    2016.10.28

新着ニュース

人気記事

新着記事

  • オプトキャリア