序章

1. はじめに

筆者は,2015年1月(No.397)より,2017年2月号(No.422)まで,26回にわたって,米国の光学会の一つであるOSA(OpticalSocietyofAmerica)が製作した「OpticsDiscovery(ひかり発見)」という教材を使った実験の解説を行ってきた。

OSAは,2016年に創立100周年を迎え,それを記念して,「ExplorerOptics(ひかり探検)」という新しい実験キットを製作した。

この実験キットには,半導体レーザーが含まれており,実験内容も全体的に「ひかり発見」よりも高度であるので,特に記載されていないが,対象年齢は,「ひかり発見」が10歳(小学校5年生)以上を対象していたのに対して,中学生以上くらいを対象としていると思われる。「ひかり発見」の続編として,2017年3月(No.423)より前号(No.440)まで,18回にわたって,この「ひかり探検」の実験キットの解説を行ってきた。

合わせて3年半の連載を行っている間に,自ら教材を提供したいという気持ちに駆られ,この間,実験内容の検討から教材の調達,実験の手引書の準備を進めてきた。OSAの教材は,筆者の視点から見ると,どちらの教材も内容が偏っているような気がしてならなかった。

そこで,「ひかり探究(Inquiry Optics)」という新しい教材を準備し,その解説と光学技術の基本を結び付けて解説することにした。

「ひかり発見」のように対象年齢を限定せず,実験内容によって,入門(小学校高学年レベル),初級(中学校レベル),中級(高校文系クラスレベル)と対象を分け,広い範囲の読者に興味をもってもらえる内容にしたいと考えている。

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