(優しい先輩の難しいお言葉)
どんな職場にいても,良い先輩に恵まれるのは幸せなことです。私も恵まれました。しかし,アドバイスや指導の言葉が難しくて困ったこともあります。ある先輩の発言です。「こんな場合は一次微分しろよ」。
その後に続いた発言で,おっしゃりたいことの感じは分かりました。変化や特異点に注目しろという程度の意味でした。微分,まして一次という言葉に特段の意味はありませんでした。このお言葉はその方の一種の口癖で,その後も何度もお聞きしました。
(もっと難しかったお言葉)
他の先輩からの発言でもっと面食らったのは,「勝手に話の境界条件を変えるなよ」です。会話に形や境界がある訳でもなく,したがって,境界条件といわれても理解することは困難でした。前提条件や何かと,言い間違えたのかとも思いました。
もちろん,話は何らかのイメージを踏まえて展開されます。ですので,話題のイメージについては「境界」をイメージしても良いかもしれません。そうすると先輩の発言は,「今やっている議論のイメージに合うことだけ言え」との解釈になります。
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