ソニーは,高い測距性能と,世界最小・最軽量(屋外晴天下で10m以上の測距レンジを持つ3D LiDARとして)の筐体を両立するLiDARデプスセンサー「AS-DT1」を商品化する(ニュースリリース)。
人手不足やインフラの老朽化などの社会問題が顕在化する中,人の暮らす環境のより近くでロボットを活用したいというニーズはますます高まっている。同社は,今回の製品により多様な業界のニーズに応え,安心・安全に社会と共存できるオートメーション化を狙う。
この製品は,SPADセンサーを組み込んだ,独自開発のdToF測距モジュールを採用することで,高い測距精度と距離分解能を実現。10mの距離からの計測で,屋内外ともに±5cmの誤差で測距が可能。また,dToF方式以外の測距方式では難しい,さまざまな対象物までの距離を正確に測定できる。低コントラストの被写体や反射率の低い被写体,宙に浮いた対象物なども正確に測距可能なため,多様な対象物が混在する店舗や倉庫などの環境で使用されるロボットへの組み込みにも活用できるという。
屋内で40m,真夏の晴天の屋外(10万ルクス想定)で20mの遠距離からでも正確な測距が可能。屋外でも遠距離から正確な測距が可能なため,橋梁や高速道路,ダムといった,人が近づきづらい対象物の測距にも活用できる。
幅29mm×高さ29mm×奥行31mm,質量50gの,世界最小・最軽量を実現。筐体にはアルミニウム合金を採用することで,軽量化と堅牢性を両立。デプスセンサーを組み込めるスペースが限られた自律移動ロボットや,重量が飛行距離に影響を与えるドローンなど,さまざまな機器に組み込みやすい筐体だとしている。