モンタナ州,光センシング助成に4,100万ドルを獲得

米国経済開発庁(EDA)は2024年7月,重要技術の生産拡大,革新的産業での雇用創出,経済競争力と国家安全保障の強化,米国全土における未来の産業の成長加速を目的として,全米12のテクノロジーハブに対して約5億400万ドルの追加助成金を交付すると発表した(ニュースリリース)。

このうちモンタナ州が主導する「ヘッドウォーターズ・テックハブ」プロジェクトは,4,100万ドルの助成金を獲得した。「ヘッドウォーターズ・テックハブ」は,フォトニクスを活用したスマートセンシング技術の発展を目指すプロジェクトとして注目を集めており,国防,資源管理,精密農業,交通分野など,多岐にわたる重要課題の解決に貢献することを目標としている。

この助成金は,モンタナ州全域の産業,大学,経済・労働力開発機関,地方自治体,ベンチャーキャピタルを巻き込みながら,次世代技術の研究開発を推進する複数年にわたる取り組みに活用される。具体的には,今回の4,100万ドルは,以下の5つの主要プロジェクトに分配される。

1.フォトニクスハードウェアの能力向上とインフラ整備(HTH-IPE) – モンタナフォトニクス・量子アライアンス(MPQA)が主導(1,370万ドル)
2.自律型スマートシステムとセンサー試験設備(HTH-ASSIST) – モンタナ大学が主導(1,330万ドル)
3.フォトニクスと光学の迅速なトレーニングプログラム(HTH-STEP) – サリッシュ・クートネイカレッジが主導(800万ドル)
4.プロジェクト運営と支援オフィスの再構築(HTHオフィス) – アクセレート・モンタナが主導(400万ドル)
5.米国の安全保障のための重要技術開発(HTH-SPEED) – モンタナ州立大学が主導(310万ドル)

モンタナ州のフォトニクス産業は,この助成金を受け,技術の商業化を加速させ,世界市場で競争力を持つ企業を育成し,州内外での雇用創出を目指す。また,フォトニクスやセンサー技術の分野で地域住民が活躍できるよう,教育とキャリアパスの整備にも力を入れていくとしている。

なお,この内容について,モンタナ州は日本市場向けにウェビナーを開催する。このウェビナーの参加者で,かつ2025年1月末に米サンフランシスコで開催予定の光学展示会,PHOTONICS WESTに出展及び視察を予定している場合,展示会中に開催するモンタナ州のレセプションへ招待するという。

ウェビナ―申し込みは下記より
<米国モンタナ州>フォトニクスと量子フロンティアの推進
日時:2025年1月17日 10:00~11:15
詳細および申込URL:https://www.optronics.co.jp/webinar/project/2025-01-17_Montana

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