光・レーザー関西(OPK2024 7月17日,18日 マイドームおおさか)にて安達新産業(ブースNo.O-36)は,各種光学薄膜およびくし形電極を紹介している。
このうち赤外線用ウィンドウは,赤外DLC(Diamond-Like Carbon)/反射コーティングをシリコンやゲルマニウムに施すことで,9μm帯において透過率を約40%アップする。対応する波長域は3μm~12μmで,DLCの高硬度特性による優れた耐擦傷性を実現しているという。用途としては監視カメラ/センサー/レーザー用ウィンドウのほか,人感センサーやサーモグラフィなどがある。
近赤外BPF(Band-pass Filter)コーティングは,任意の波長のみを透過させる。例えば905nmを中心に透過させるコーティングを施すことで,LiDARやToFセンサーの感度向上が期待できる。他にも同社では,各種の屈折率を有する無機誘電体薄膜からなる光干渉膜を多層に積層し,所望の光学特性を付与した機能性光学薄膜を設計から製膜までを行なっている。
また,微細電気配線や電極の加工についても,設計から基板調達,加工までをワンストップで行なう。MEMSなどの微細駆動部品の配線だけでなく,μ-TASやDNAチップ,チップ上の反射率の変化を利用する表面プラズモン共鳴チップなどのバイオ関連,各種ガスセンサや化学分析といったアプリケーションにも利用されているという。