ファナックは,サーボモータ制御技術を活用した3Dガルバノミラー方式のレーザースキャナ「LS3Di-A」の単体販売を開始した(ニュースリリース)。
この製品は,遠距離から広範囲の照射範囲でレーザー光を集光し,高速に自在形状を走査できる3Dレーザースキャナ。レーザー光を反射する2枚のミラーを,2軸の高速にフィードバックされたモータで微小揺動し,300×300mmの範囲に正確に照射するという。
また,集光レンズをモータで位置決め制御してレーザー集光点を±100mm上下に変動させ,平面だけでなく立体形状のレーザー加工を実現する。金属のレーザー溶接をはじめ,金属箔や非金属薄板の切断,塗装膜の焼付けや除去など,幅広いアプリケーションに適用できるとしている。
この製品の高速制御により,レーザー集光点の走査をG-codeプログラムでXYZ座標にて指令し,同時に多くのCNC機能を利用可能だという。例えば,連続する円運動の加工指令で,ウォブリングやウィービング加工を容易に実現できるとしている。
2チャンネルのレーザー出力制御を備え,集光点でのレーザー強度分布を可変するリングモードレーザーに対応するほか,溶接点を観察できる溶接モニタなどの計測機器を接続するポートを備えているという。
また,リモート溶接ロボットに搭載することで,照射範囲を超える大型ワークの溶接や連続する精密溶接等への最適な加工システムを構築できる。オフラインシミュレータのROBOGUIDEを用いて,ロボットとスキャナプログラムの両方を一括生成し,ロボットとスキャナが協調動作しながらレーザー加工を実施できるとしている。