古河電気工業は,産業用レーザーで培った技術を応用した表面処理ソリューション「インフラレーザ」を活用して,船舶修繕における錆・塗膜除去のシステム開発を行なっている。
従来のインフラ構造物のメンテナンスにおける錆取り・塗膜除去をはじめとする表面処理は,薬品を使用する工法や研削材を対象物表面にぶつけて加工を行なうブラスト工法が中心となっている。
船舶修繕における錆・塗膜除去の現工法であるサンドブラスト工法は,研削材などの排出による大気・海洋への影響の観点で課題があり,廃棄物の排出が極めて少ないレーザー工法への置き換えによる環境負荷の低減と労働衛生の改善が期待されている。
このシステムは,船舶の錆・塗膜除去を大面積で一遍に行なえることが特長。塗膜や錆の除去に加え,塩分除去も可能。ファイバレーザーを使用しているが,鋼材や溶接部へのダメージも無いという。
同社では,船舶の錆・塗膜除去において従来のサンドブラスト工法をレーザーに置き換え,人が行なっていた作業を自動で行なう技術を開発している。
同社は,全体事業を通して2030年までに売上100億円を目指すとしている。