浜田,ホットナイフ分離法で太陽光パネルを処理

産業廃棄物の分別処理を行なう浜田は,廃棄となった太陽光パネルを「ホットナイフ式ガラス/EVA(太陽電池封止材)分離装置」によりガラスとセルシートに分離し,ガラスや金属などの素材を回収・リサイクルできる資源循環型のリサイクルを行なっている。

太陽光パネルのリサイクル方法は,現時点で確立されておらず,銀や銅などの金属,ガラスのような有用資源が回収されないまま,産業廃棄物として埋立処理されており,環境負荷が高く,コストも高いという課題がある。

同社では不要になったパネルを産業廃棄物処理の中でもリサイクル率の高い方法で適正処理をする。ジャンクションボックスを取り出した後,アルミフレームを取り外す。アルミフレームは分離機によりメーカー・年式を問わず一律に処理が可能だという。

世界唯一の特許技術とする約300℃に加熱したナイフでEVAを溶融し,ガラスを割らずに,その他の部材ときれいに分離できる「ホットナイフ分離法」を用いている。ガラスと金属の完全リサイクルにより,環境負荷を大幅に低減可能だという。

現在,1日に100枚の処理を行なっているが,最大で500枚の処理が可能。1枚の処理に1分半かかるという。コストとしては1枚3000円。処理できるのはシリコンの結晶パネルで,化合物パネルは協力業者に依頼する。

ガラスを割らずにEVA/セル層と分離する解体ラインで,処理したガラスはそのままの大きさで出てくる。写真の大きさは約1100×1800の大きさだという。ホットナイフで分離したガラス以外のシートは粉々に破砕して篩選別をする。

太陽電池パネルには,曲面加工パネルや両面発電パネルなどの特殊なパネルがあるが,現在,同社は一般的な片面発電パネルだけに対応しているという。

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