ブイテク,半導体フォトマスク検査装置を初出荷

ブイ・テクノロジーは,半導体用フォトマスクレジストレーション装置「PMARS」の1号機を出荷したと発表した(ニュースリリース)。

交通(モビリティー)の電動化の進展等を背景に,パワー系のICやディスクリート等の半導体については,中長期の持続的な市場成長が見込まれている。

また,パワー半導体需要の拡大に加えて,地政学的な視点での各国の産業政策の後押し等から,各国で設備投資が継続的に実施されている。このような半導体の製造に不可欠なフォトマスクについても,需要拡大に対応する新工場の建設や,既存工場の設備更新等の投資が各国で計画されている。

同社は,FPD用のガラス基板および同じ用途のフォトマスクの測定装置開発で培った技術を基盤に,「PMARS」の製品開発を2021年より着手,培ったコア技術を活かし短期間で量産用装置の製品化に成功,1月に初号機を出荷した。

この装置は,半導体用フォトマスクのレジストレーション(マスク上に形成された電子回路の幅やアライメントマークの位置)を精密に測定,露光機の補正に不可欠な信頼性の高いマスクの出荷検査データをユーザーに提供するとしている。

独自開発の専用光学系と精密ステージ制御が実現する超解像技術を搭載,重ね合わせ測定再現性について3nm,ローテーションによる測定再現性で7nmを実現しているという。

基本仕様の定価は4億5千万円。年間10台程度の販売を見込んでおり,来期以降の業績への本格的な寄与を目指すとしている。

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