古河電気工業は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」に採択されたと発表した(ニュースリリース)。
各国において5Gの商用サービスが展開され,日常的な運用が行なわれるようになった。今後は,一般ユーザのみならず,スマートシティや農業への活用,企業のDX導入や交通など,多岐にわたる分野においてデータの送信,処理,運用が期待されている。
これら次世代の通信環境基盤を実現するために,超低遅延や多数同時接続など高機能化された5G(ポスト5G)への要請が高まっている。
今回公募された「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」は,ポスト5Gに対応した情報通信システムで中核となる技術および同システムで必要となる先端半導体の製造技術の開発を行なうことにより,ポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化を目指しているという。
同社は,日本電信電話,NTTイノベーティブデバイス,NTTデバイスクロステクノロジ,新光電気工業と共同で,このプロジェクトの「課題(d2)光電融合に係る実装技術および確定遅延コンピューティング基盤技術開発-(d2-1)光チップレット実装技術」を受託し,研究開発を開始する。
同社は,光と電子の融合を実現するための光半導体デバイスの実現を担当する。特に光源については,高出力化と低消費電力化,そしてシリコンフォトニクスとの集積化が求められているため,光半導体デバイスの量産性を上げる製造技術の開発に取り組む。なお,このプロジェクトの実施期間は2028年度までの5年間を予定しているという。