世界半導体製造装置市場,2023年は6.1%減

米SEMIは12月12日(日本時間),世界半導体製造装置の2023年末市場予測を発表した(ニュースリリース)。

それによると,2023年の半導体製造装置(新品)の世界販売額は1000億ドルに到達し,過去最高であった2022年の1074億ドルからは6.1%減少となる見込みだという。2024年には半導体製造装置市場は成長を回復し,2025年には前工程と後工程の両分野の増進により新記録となる1240億ドルに到達すると予測する。

ウェーハファブ装置分野(ウェーハプロセス処理装置,ファブ設備,マスク/レチクル製造装置)の販売額は2022年に940億ドルの過去最高額を記録した後,2023年は3.7%減の906億ドルが見込まれている。この減少率は,同社が今年年央に予測していた18.8%減からは大幅な改善となる。

上方修正は,主に中国の旺盛な装置支出によるもの。2024年はメモリ生産能力の拡大が限定的であり,また成熟テクノロジーの生産能力拡大も一時休止するため,情報修正された2023の金額からは3%の穏やかな成長となる。2025年は,新規のファブ計画,生産能力拡大,テクノロジーアップグレードによって,投資額は1100億ドル近くまで増加すると予測する。

2022年から始まった後工程装置分野の販売額減少は,マクロ経済ならびに半導体需要の軟化によって2023年も継続した。2023年の半導体テスト装置の販売額は,前年比15.9%減の63億ドル,また組み立ておよびパッケージング装置分野の販売額は,31%減の40億ドルとなる見込みだという。

2024年には,テスト装置が13.9%,組み立ておよびパッケージング装置が24.3%の増加に転じると予測する。後工程分野の成長は2025年にも持続し,テスト装置の売上高は17%増,組み立て及びパッケージング装置の売上高は20%増と予測する。

ウェーハファブ装置の販売額の半分以上を占めるファウンドリおよびロジック分野では,最終製品市場が軟調であるにもかかわらず,2023年の販売額が6%増の563億ドルを記録する見込みだという。

2024年は,成熟テクノロジーの生産能力拡大が減速し,最先端テクノロジーの投資が改善する結果,全体では2%減となると予測する。2025年には,生産能力投資の拡大と新しいデバイスアーキテクチャーの導入により,15%増の633億ドルと予測する。

予想されていた通り,2023年のメモリ関連の設備投資は,もっとも大幅な減少を見せる。NAND装置の販売額は,2023年に49%減の88億ドルとなる見込みだが,2024年は21%の急増を示し107億ドルへ,また2025年はさらに51%増加して162億ドルへと成長すると予測する。

DRAM装置の販売額には変化が見られず,2023年は1%増,2024年は3%増となる見込みだという。2025年には,テクノロジーマイグレーションの継続と超広帯域メモリ(HBM)需要の拡大にけん引されて,DRAM装置の販売額は20%増の155億ドルとなると予測する。

中国,台湾,韓国が2025年までの期間は,設備投資の上位3カ国にとどまる。この間,中国の装置購入額は上昇を続け,首位を維持するという。中国への装置出荷額は,2023年に過去最高の300億ドルを超え,他地域との差を広げる見込みだという。2023年の設備投資額は,ほとんどの地域が,2023年に減少した後,2024年に上昇するが,中国は2023年に多額の投資をした後,2024年は若干の縮小となるとしている。

キーワード:

関連記事

  • 今回開発した“トップエミッション型” 深紫外LEDの模式図

    NICT、トップエミッション型の深紫外LEDを開発 従来構造比で電力変換効率35%向上

    情報通信研究機構(NICT)は、LEDチップを上面から光を取り出す「トップエミッション型」の深紫外LEDを開発した。電極と光取り出し部に独自の素子構造を設け、従来構造の深紫外LEDより約35%高い電力変換効率を実証した(…

    2026.10.28
  • 核融合・光電融合・量子・宇宙、次世代成長市場の技術が集結 Photonics Innovation 2026開催

    次世代エネルギーとして期待される核融合、AIインフラの進化を支える光電融合、実用化に向けた開発が進む量子コンピューター、そして民間企業の参入が相次ぐ宇宙ビジネス。いずれも将来の成長市場として投資家の関心を集める分野であり…

    2026.10.28
  • 「エッジAI半導体を実現する3Dヘテロ集積技術」プロジェクトの対象技術と課題

    東北大、半導体3D集積の産学連携組織「T-CHIPS」発足 光チップの異種集積も視野

    東北大学は、半導体先端パッケージングと異種チップ集積技術の研究開発を推進するコンソーシアム「T-CHIPS」が発足したと発表した(ニュースリリース)。プロセッサーやメモリ、シリコンフォトニクスチップなど、異なる機能を持つ…

    2026.10.21
  • トルンプの2025/26年度年次報告書「semicon」の表紙

    トルンプ、2025年度のEUV事業は9.2%増 レーザー事業は減収

    ドイツのレーザー加工機大手TRUMPF(トルンプ)は、2026年6月30日に終了した2025/26年度の業績を発表した。グループ全体の売上高は前年度比0.2%増の43億4,000万ユーロとほぼ横ばいだったものの、受注高は…

    2026.10.16
  • 日立ハイテクとZEISS、高NA-EUV量産を支える電子線検査装置の開発を加速

     日立ハイテクとドイツの ZEISS社は、高NA-EUVの量産を支える検査装置として、次世代マルチビーム電子線検査装置の共同開発を加速させると発表した。(ニュースリリース)  半導体製造工程では、高品質なデバイス製造のた…

    2026.10.01

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア