ams OSRAMは,車載用照明における設計自由度と創造性に全く新しい可能性をもたらすという,「ALIYOS LED-on-foil テクノロジー」を発表した(ニュースリリース)。
このテクノロジーにより,透明で柔軟な薄型基板上にミニLEDを適用することが可能になる。ほとんど目に見えない金属配線で接続されたミニLEDは,高い自由度で配置でき,個別駆動が可能なあらゆる形状のセグメントを形成することができる。
ストップランプやターンインジケータなどの標準的な照明機能だけでなく,ユニークなカスタム形状やアニメーション効果を装備できる。また,ミニLEDを使用して,装飾,情報,警告のためのシンボルや文字,イメージ,抽象的な模様などを表示することも可能。
その透過性は,ミニLEDと組み合わせることで,どこからともなく照らす光を作り出すことができる。さらに,複数のフォイルを奥行方向に配置することで,印象的な新しい3D照明やアニメーション効果を生み出すこともできるという。
同社は,世界有数の自動車ティア1サプライヤーやOEMと連携し,自動車の内装・外装照明の新たな可能性を探っている。あるデモンストレーションでは,基板の透過性を活かし,リアランプの新しい3D効果として,透明なALIYOS LEDフォイルを3列に配置し,奥行き感を形成したデザインを作り出している。
別の設計では,このテクノロジーを曲面のボディパネルに適用し,オフのときは目に見えないため,「Light out of nowhere(どこからともなく照らす光)」の効果を生み出した。
このユニークな透過性,柔軟性,薄さを備えたこのテクノロジーにより,他にも幾多の新しいデザインの可能性が自動車メーカーにもたらされる。また,法規要件では,例えば協定規則第148号のリアランプ,ストップランプ,ターンインジケータの明るさも,このテクノロジーのアプリケーションで対応可能だとする。
同社は,このテクノロジーの製品化は既に計画されており,このテクノロジーを搭載した初の自動車を2025年末までに実現するとともに,その時点までに自動車の品質および安全基準適合性の達成を目指すとしている。