ウシオ電機は,次世代電子ビーム生成技術を保有する,Photo electron Soul(PeS)へ出資し,電子ビーム方式半導体ウエハーパターン検査装置に搭載される半導体フォトカソードシングル電子ビーム生成システムの総代理店契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。
PeSは,2015年設立の名古屋大学発ベンチャーであり,世界で唯一,産業用半導体フォトカソード電子ビームシステムの開発に成功した企業。
PeSの保有する半導体フォトカソード技術を用いた電子ビームは,輝度の高い光源や加工ツールとして注目されており,半導体検査領域や電子顕微鏡,3Dプリンティングなどでの活用が見込まれているという。
特に近年,微細化や多層化が進む半導体製造における検査領域において,検査時間の長期化による生産性および検査精度低下による歩留りが課題となっている。
その課題解決においてウシオはPeSが保有するこのシステムに着目。今回,出資すると共に独占販売権を取得した。これにより,ウシオが持つ全世界での半導体検査装置用光源の販売網と各種半導体製造装置のメンテナンス体制を生かして,今年11月より半導体製造向けの検査装置メーカーや,半導体デバイスメーカーへの販売活動を開始する予定だという。