AGCは,調光ガラス「Digital Curtain」が,2023年中にトヨタ自動車から発売されるセンチュリーに採用されたと発表した(ニュースリリース)。
この製品は,2枚のガラスの間に特殊なフィルムを挟み込む合わせガラスの構造になっており,フィルム中には目に見えないほどの小さな特殊材料が封入されている。
また,調光モード,透過モードのどちらの場合も紫外線を約99%カットする。さらに,2枚のガラスの間に挟み込んだ,フィルム中の特殊材料の分散と配向を電圧でコントロールすることで,調光モード・透過モードを瞬時に切り替えられるという。
これまで調光ガラスはパノラマルーフなど開閉しない部位に採用されていた。今回の調光ガラスは,長期間の風雨や太陽光に耐えられる化学耐久性に加え,開閉や昇降などの機械的耐久性も実現した。
さらに窓ガラス周辺の黒セラミックデザインを可能な限り細くすっきりと造ることで,センチュリーの格調高い意匠性に相応しいドアデザインとして評価され,世界初となる調光ガラスの後部ドア部位への採用に至った。
調光ガラスの採用により,シェードは不要となり,より広く,先進的で快適な後部座席空間が実現するとともに,プライバシー性も向上するとしている。