古河電気工業は,古河電池と共同開発したバイポーラ型鉛蓄電池およびBMU(Battery Management Unit)を用いて,太陽光発電(PV)と連携した蓄電システムを構築し,運用性能を評価する実証実験を開始したと発表した(ニュースリリース)。
この蓄電システムの蓄電池容量は40kWh,PCS出力は10kW。実証実験では,平塚事業所内の建屋一棟に配備した太陽光発電から出力された電力をバイポーラ型鉛蓄電池に貯蔵し,同建屋内における電力供給を行なう。
安全,安心,快適の3つの顧客価値から検証項目を定め,同蓄電池および蓄電システムに組み込まれたBMU,PCS(Power Conditioning System),同社で開発したEMS(Energy Management System)の運用性能を,ピークカット運転等を通じて評価するという。
なお,BMUはSOC(State-of-charge)判定,各種アラームの発出,遠隔監視機能を有し,EMSはシステム内電力の見える化,PCSへの運転指示,各種アラームの発出機能を有すとしている。
バイポーラ型鉛蓄電池を単独で使用した蓄電システムの運用は今回が初めての試みだとし,同社は,再生可能エネルギーの有効活用に向けて,低コストで安全性・省スペース性・リサイクル性を備えた電力貯蔵用蓄電池であるバイポーラ型鉛蓄電池の社会実装を目指して取り組みを進めていくとしている。