ソニーは,自由なサイズと形状で大画面を構築でき,臨場感のある高精細な映像を映し出すLEDディスプレーの「Crystal(クリスタル)LED」に,新たにBHシリーズ「ZRD-BH12D」「ZRD-BH15D」とCHシリーズ「ZRD-CH12D」「ZRD-CH15D」の計4機種を発売する(ニュースリリース)。いずれもオープン価格。
BHシリーズは1,700cd/m2の高輝度と独自の低反射コーティング技術により,画面内に外光の映り込みが少ないことが特長で,企業のエントランスやショールーム,小売店舗などの明るい場所でも豊かな色彩の映像表現が可能だとする。
CHシリーズの2機種は,高いコントラスト比と独自のディープブラックコーティング技術により深い黒と豊かな階調表現が可能で,美術館や博物館など印象的な映像表現が求められる用途に適しているという。また,4機種ともにsRGB比で146%以上の広色域を実現している。
4機種ともにディスプレーキャビネット本体を新設計し,約10%の薄型化と軽量化を実現した。また,工場出荷時に事前に組み立てられた2つのLEDモジュールブロックをマグネットで簡単にキャビネットに装着できる構造にすることで,設置作業にかかる時間を短縮し,設置性および保守性も大幅に向上したという。
LEDモジュールを事前に組み立てて,色調整した状態で出荷するため,設置時の色調整の手間が省け,色ずれの少ない大画面に仕上げることができる。さらに,デジタル一眼カメラα(Alpha)でLEDディスプレー画面を撮影し,その撮影データを設置調整に活用する「自動調整ツール」を開発している。パソコンの専用ソフトウェアを使って迅速かつ正確に画面全体の色の均一性とLEDモジュールブロック間の目地を見えづらくする調整を行なえるとしている。
発光効率の高いLED素子の採用により約25%の低消費電力化を実現。LEDの生産管理を厳密に行なうことで,色合わせのためのロット管理を不要にしたことで,どのモジュールとも組み合わせが可能で,設置後の増設に対応する。
国内のLEDディスプレー市場は,空間演出やデジタルサイネージでの情報伝達,効果的な映像コミュニケーションなど用途が多様化し,画素ピッチが2mm以下の市場は年率2桁の成長が見込まれているという。
今回発売する4機種は,発売中のCrystal LEDがもつ高画質性能による臨場感と没入感のある映像表現を継承しながら,設置性と保守性の高さも兼ね備えており,多様化する用途や設置場所にあわせて最適な機種を選べる商品構成だとしている。