独Baslerは,高精度・高機能・省電力・低発熱などを特長とするTime-of-Flight(ToF)カメラ「blaze」に850nmモデルを追加したことを発表した(ニュースリリース)。
物流やファクトリーオートメーションの屋内撮影向けにIP67に準拠した筐体と近赤外波長の850nmを採用した新モデルは,67°×51°の視野角と0.3m~10mの測距範囲に対応し,1回の撮影で広範囲にわたる対象物・背景のデータを取得できるという。
既存の940nmモデルと同様に,新モデルもソニー製距離画像センサー「DepthSense(IMX556)」を搭載。距離画像,輝度画像,信頼性マップを内包した2Dデータと3Dデータを同時に生成できるほか,内蔵のレーザーダイオード(VCSEL),レンズと組み合わせることで,高精度なToF測定を実現する。
また,この新モデルには,明暗差の大きいシーンで威力を発揮する二重露光モードとHDR機能,正確な同期を実現するハードウェアトリガー,帯域幅の制御やレイテンシーの低減を行う機能などが搭載され,VGAの解像度とGigEの速度を最大限に活かしたリアルタイムな3D撮影が可能。「pylon Camera Software Suite」にも対応しているため,カメラのセットアップや機能の設定も非常に簡単だという。
さらに,2種類の波長(850nm,940nm)が選べるようになっただけでなく,「Basler ace 2」などのカラーカメラとの併用も可能。奥行きデータと色情報を統合してポイントクラウドをカラー化すれば,細かな色の違いによる物体・背景の識別が容易になるとしている。