ソニー,オリンパス,2社の医療事業合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズは,4K,3D,IR,NBI観察などの機能を一つのプラットフォームで対応可能とした外科手術用内視鏡システムを,3社協業で開発した(ニュースリリース)。
このシステムは,オリンパス製の「VISERA ELITE III(ビセラ・エリート・スリー)」として,オリンパスの販路で欧州,中東,アフリカ,アジア一部地域,オセアニアおよび日本で,2022年9月以降順次発売する。
3社協業で開発した製品としては,2015年発売の4K技術搭載の外科手術用内視鏡システム「VISERA 4K UHD」,2017年発売の4K 3Dビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システム「ORBEYE」に続き,3例目だという。
新製品は,がんをはじめとした病変部摘出などを目的に,腹部や胸部などに開けた数カ所の穴から外科手術用内視鏡と専用器具を挿入して行なう手術(内視鏡外科手術)に使用する。
開発は,ソニーのデジタルイメージング技術と,オリンパスの医療機器開発のノウハウ,医療現場のニーズなどの知見を活かし,ソニー・オリンパスメディカルソリューションズが製品の基本技術開発と,医療機器用途向けに映像処理全体の最適化を行なった。
医療現場のニーズに合わせて,4K,3D,IR,NBI観察などの機能を一つのシステムで対応可能としただけでなく,一般外科,泌尿器科,婦人科,耳鼻咽喉科など,幅広い診療科で機器を共有できるよう,従来のオリンパス製の硬性鏡,軟性鏡,カメラヘッドとの互換性と,ソフトウェアアップグレードによるオプション機能追加に対応する拡張性も備えている。
なお,ソニー・オリンパスメディカルソリューションズという枠組みとともに,ソニーとオリンパスが協力した証として「Innovation by Sony & Olympus」のロゴを製品に表示する。