モレックス,CPO向け光電インターコネクトを発表

米モレックスは,市場初のコパッケージドオプティクス(CPO)向けのプラグ着脱可能モジュールソリューション「External Laser Source Interconnect System(ELSIS)」を発表した(ニュースリリース)。

この製品は,ケージ,光コネクター,電気コネクターを有するプラガブルモジュールの完全なシステムで,ハイパースケールデータセンターの開発に資する実証済みの技術を採用したというもの。

CPOは,光コネクターをフロントパネルからホストシステム内に移し,高速ICの近傍に置く次世代技術。高速ネットワークチップからGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)やAIエンジンまで,I/O帯域の需要は急速に伸びており,CPOは,光コネクターをこれらASICの近くに配置することで,シグナルインテグリティ,密度,消費電力など,高速電気トレースに付随して増大する複雑性に対応することが可能になるという。

従来のプラガブルモジュールは,光コネクターがユーザー側にあり,CPOのような高出力レーザー光源を使用する場合,アイセーフに懸念があったが,この製品はブラインド嵌合方式により光ファイバーポートやケーブルへのユーザーアクセスを排除し,安全で容易な実装とメンテナンスを実現する,完全な外部レーザー光源システムを提供するとしている。

また,外部レーザー光源を使用することで,主要な熱源をオプトエレクトロニクスやICパッケージから遠ざけることが可能。ICやプラガブルモジュールから高速電気I/Oドライバーを排除し,機器内の熱負荷と消費電力をより削減できる設計になっている。

さらに,オールインワンの包括的なソリューションとして,外部レーザー光源システムは,光および電気コネクター,プラガブルモジュール,内部ホストシステムの光ファイバーケーブルおよびケージが複雑に組み合わされて構成されている。

これらの要素のすべてを社内設計することにより,コンポーネントを統合するために必要な長い設計サイクルを回避し,その結果,設計者もエンドユーザーも同じようにプラグアンドプレイが可能となり,相互運用性の高い高性能なシステムを実現するとしている。

その他関連ニュース

  • NICT,光源一つで大容量コヒーレント光通信に成功 2024年07月24日
  • 九大,Beyond5Gに向けた超高速光データ伝送を加速 2024年07月17日
  • 古河電工,超低消費電力ラマン増幅器用励起光源開発 2024年07月03日
  • NEC,5G/6G向け光ファイバ無線システムを開発 2024年06月20日
  • 東工大ら,サブテラヘルツ帯CMOS ICで640Gb/s伝送 2024年06月19日
  • SB,独自アンテナで走行車にテラヘルツ通信 2024年06月05日
  • 富士通,IOWN向け光伝送ソリューションの提供開始 2024年05月28日
  • NTT,光と無線のリアルタイム連携制御を実証 2024年05月16日