キヤノンは,低照度性能や広いダイナミックレンジを実現したネットワークカメラの新製品として,高性能PTZ(パン,チルト,ズーム機能)モデル「VB-H47/VB-M46」,屋内・屋外小型モデル「VB-S32VE/VB-S32D/VB-S820D/VB-S920F」の6機種を2022年5月下旬より順次発売することを発表した(ニュースリリース)。価格はオープン。
ネットワークカメラは,街・店舗の防犯や高齢者の見守りなど社会の安全・安心をはじめ,生産現場における品質確認など,さまざまな場面で活用されている。また,スマートシティやDXを推進する上で,撮影した映像とAI解析アプリケーションを組み合わせた活用も身近になっている。このような活用事例では十分な解析精度を得るために,より高い映像品質が求められているという。
新製品6機種はいずれも新高感度CMOSセンサーを採用し,レンズをはじめ同社の光学技術との融合で最低被写体照度の向上を実現。中でも「VB-H47/VB-M46」のカラー撮影における最低被写体照度は従来機種の0.05ルクスから0.02ルクスに向上しており,星明かり程度の暗い環境下においても,ノイズの少ない映像で細部までクリアに認識することができ,夜間警備などで効果を発揮する。
また,「VB-S820D/VB-S920F」は0.02ルクス,「VB-S32VE/VB-S32D」は0.15ルクスの最低被写体照度(カラー撮影時)を実現するとしている。
新製品6機種はいずれも新エンジンを採用し,配信可能な映像のフレームレートは従来の30fpsから最大60fpsに向上。動画圧縮規格「H.265」「H.264Highプロファイル」にも新たに対応し,高画質な映像もデータ容量を抑えて配信する。さらに,広いダイナミックレンジを実現し,明暗差の大きい建物の出入口などでも黒つぶれや白とびを抑えた鮮明な映像が撮影可能だとしている。