光技術展示会「OPIE’22」展示会場で,オカモトオプティクス【ブースNo.B-22】は,同社の研磨・コーティングなどの高度な加工技術を用いた製品のサンプルを展示している。
同社では顧客の課題に対し光学設計から研磨,コーティング,組立,メンテナンスに至るまで一貫したプロセスによりカスタマイズ製品を提供している。特に天文光学や半導体製造装置で用いられる特殊なミラーなどに強く,ブースではこうした加工例を見ることができる。
JAXAの依頼で試作したというミラーは,軽量化の為に肉抜きしたセラミックスを研磨して反射面を蒸着したもの。異なる2社のセラミックスメーカーの基板を用いたミラーを展示しており,対応力の高さを示している。
また,600φという大型の非球面ミラーは,研磨した石英ガラス基板にパワーレーザーにも耐えられる誘電体多層膜を蒸着。同社では大型の研磨装置を導入しており,こうした大型の製品にも対応する。
他にも,ステージの精度を確認するためのバーミラーや,ガラス棒の先にサファイヤのボールレンズを付けた特殊な加工など,同社の様々な技術が並ぶ。同社の技術は高精度な研磨と共にダメージの少ないコーティングに定評があり,海外からの引き合いも多いという。
同社は1942年の創業から今年で80周年を迎えており,ブースでは創業当時に六分儀を製作するために使用したという当時の道具も展示されている。