シャープは,可視光を利用する同社の「光触媒環境衛生ソリューション」が,「2022年 iFデザイン賞」を受賞したと発表した(ニュースリリース)。
「iFデザイン賞」は,国際的なデザイン振興組織である「International Forum Design Gmbh」(ドイツ連邦共和国ハノーバー市)」が1953年より主催している,世界で有数の歴史をもつデザイン賞。
同社はこれまで,製品デザインを評価する「プロダクト部門」での受賞を重ねてきたが,今回は初めて「まだ世の中に出ていない革新的なアイデアや実験的コンセプト」を評価する「プロフェッショナルコンセプト部門」にて受賞した。
光触媒は,光が当たると表面に強い酸化力が発生し,接触する有害物質やニオイ成分などを酸化分解することで,抗菌・抗ウイルス・消臭・防汚・防カビ効果を発揮する。
同社の可視光応答型光触媒は,可視光を有効に活用し,また,太陽光だけでなく,屋内照明のわずかな光の下でも優れた分解能力を発揮するのが特長だとする。
同社は現在,この光触媒を利用した製品・サービスとして,屋内照明の下でも抗菌・抗ウイルス・消臭などの効果を発揮する「光触媒スプレー」や「光触媒抗菌サービス」などを展開している。
今回の受賞では,「光がある限り環境を良化する」との考えのもと,将来的にマスクや衣服のような繊維製品,あるいは照明スイッチのように人が触れる設備など,より幅広く適用することにより,働く人々の目に見えない衛生問題に対する不安の解消をめざすビジョンを提示したことが評価されたとしている。