ウシオら,抗ウイルス・除菌用外線照射装置を開発

ウシオ電機とミネベアミツミは,新たな抗ウイルス・除菌用紫外線照射装置「Care222 iシリーズ ムービングライトタイプ i-MVT」を共同開発したことを発表した(ニュースリリース)。

この装置はミネベアミツミが製造し,2022年1月よりウシオから国内向けに販売を開始するという。

ウシオは2021年2月より照明器具のように天井などの高い位置に設置可能な「Care222 iシリーズ」を販売中だが,市場からは「1台で複数箇所に照射したい」,「より広いエリアを除菌したい」という要望があった。しかしながら現行のiシリーズは照射角度固定式のため,これらの要望に応えることができなかった。

そこで両社は,ウシオが保有する抗ウイルス・除菌用紫外線光源と,ミネベアミツミが製造・販売するスマートLED照明「SALIOT(Smart Adjustable Light for the Internet Of Things,サリオ)」の技術を融合したこの装置を共同開発した。

この装置は,波長222nmをピークに持つエキシマランプに特殊な光学フィルタを組み合わせることで,人体に悪影響を及ぼす230nm以上の波長をカットした,抗ウイルス・除菌用紫外線技術「Care222」を搭載。紫外線本来の抗ウイルス・除菌能力を保持し,波長254nmをピークに持つ従来の紫外線光源では実現できない有人環境下での照射が可能となる。

また,ムービング機能を搭載することで上下左右への3D照射が可能。「SALIOT」独自のスケジュール機能を活用する事で,時間と場所を指定して照射できる,スケジュール照射も可能となるという。

さらに,有人環境下で照射するモードと,人感センサー(内蔵)を使用し無人環境下のみで照射するモードが選択でき,国際的に承認されている222nmの許容限界値(TLV)に沿って,点灯,消灯を繰り返して照射量をコントロールする。距離センサーを内蔵しており,照射物までの距離に応じて自動で消灯時間が切り替わり,照射面から1m以内に人を検知した際には自動的に消灯する安全機能も備えるとしている。

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