サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループは,「Thermo Scientific NanoDrop 8000」の後継機種「Thermo Scientific NanoDrop Eight UV-Vis超微量紫外可視分光光度計」の日本市場での販売を2021年12月13日から開始したことを発表した(ニュースリリース)。
分子生物学者はこの製品を用いることにより,生物学的試料の濃度や純度を測定したり,試料を精製する過程で混入した物質を特定して補正したり,DNAとRNAを区別したりすることができるという。
この製品は,8つの試料を同時に20秒以内に評価する。これにより,「NanoDrop 8000」と比べてタンパク質や核酸試料の分析を,より迅速かつ効率的に行なうことができる。
また,最大200吸光度単位の高濃度試料を希釈せずに測定することができるため,試料を希釈する時間と手間を省くことが可能。1μLの微量の試料を8つ同時に測定できるため,多くの検体を取り扱う研究者の実験を簡便化する。
特に核酸を抽出する際に,精製が十分ではなく試料に混入物が残留してしまった場合に,その混入物を特定することで,次の実験に進むべきかどうかを判断することができるという利点があるという。
この製品はアプリケーションとして,製薬企業,CRO(医薬品開発業務受託企業),食品・飲料企業,保健衛生,畜産,水産など,多くの検体を取り扱う分野を想定している。